連日の猛暑。ニュースでは「危険な暑さ」という言葉を聞かない日はない。
外に出るだけで疲れる。家の中にいても、冷房と湿度のせいで頭がぼんやりする。「何かしなきゃ」と思うのに、どうしても体も心もついてこない——そんな状態に陥っていないだろうか?
夏バテ、無気力、気分の落ち込み。こうした不調の根っこには、「セロトニン不足」が関わっているかもしれない。
今回は、暑すぎる夏でも無理せずできる「セロトニンを増やす習慣」について紹介したい。
決して無理をしない。それでも、少しずつ自分の気分を整えていく。そんな、やさしい習慣を一緒に見直してみよう。
セロトニンとは何だろう?
セロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれている神経伝達物質のひとつだ。
感情の安定や、精神のバランス、さらには睡眠や消化にも深く関わっている。
逆に、セロトニンが不足すると、気分が沈みやすくなったり、やる気が出なかったりする。
つまり、「このやる気のなさ、ただの暑さのせいじゃないかもしれない」と気づけることが、まず一歩目なのではないだろうか?
暑い夏でもできる、セロトニンを増やす5つの習慣
「セロトニンを増やす」と聞くと、ハードな運動や厳しい食事制限を思い浮かべるかもしれない。
でも今回は、体力を極力使わずに実践できる方法を中心にまとめてみた。
1. 朝日を5分だけ浴びる
セロトニンの分泌に最も大きく影響するのが「太陽の光」だ。
「日焼けしたくない」「暑くて外に出たくない」気持ち、よくわかる。
でも、カーテンを開けて窓際に座るだけでも効果がある。
- 起きてすぐカーテンを開けて、光を浴びる
- ベランダに出て深呼吸を3回だけする
- 通勤・通学のときに日陰で5分立ち止まる
朝日を浴びると、「1日が始まった」と脳がリセットされる。たった5分でも、気分はぐっと変わってくるのではないだろうか?
2. リズム運動をゆるく取り入れる
ウォーキングやジョギングなど、一定のリズムで体を動かす「リズム運動」は、セロトニン分泌を促すとされている。
とはいえ、夏の炎天下で運動なんて、正直ムリだ。
だからこそ、体力を消費せずにできるリズム運動を提案したい。
- 部屋でスロースクワットを5回だけ
- 好きな音楽に合わせてリズムをとる
- 歯磨き中にかかとの上げ下げ
重要なのは「動くこと」よりも「リズムを感じること」ではないだろうか?
3. トリプトファンを含む朝食をとる
セロトニンは、必須アミノ酸「トリプトファン」から作られる。
つまり、セロトニンを増やしたければ、トリプトファンを摂取することが必要なのだ。
具体的にはこんな食材:
- バナナ
- 納豆や豆腐
- 卵
- ヨーグルト
- ナッツ類
特にバナナは、皮をむくだけでOKなので「何も作れない夏」にも重宝する。
4. スキンシップや触れる感覚を大事にする
人とのふれあいや、あたたかい肌のぬくもりも、セロトニンを増やすとされている。
ただ、誰かと暮らしていない人や、気軽にスキンシップできる相手がいない人もいるだろう。
そんなときは、「やさしい感覚」を意識するだけでも違う。
- 柔らかい布やぬいぐるみに触れる
- 自分で自分の手を撫でてみる
- ペットや植物をなでる
それだけでも、セロトニンは少しずつ戻ってくるのではないだろうか?
5. ありがとうを1回だけつぶやく
感謝の気持ちも、セロトニンに影響を与えるといわれている。
人に伝えられなくてもいい。誰かのツイートに「いいね」するだけでもいい。
あるいは、夜寝る前に「今日もありがとう」と心の中で言うだけでも十分だ。
そういうささやかな行為が、自分自身を整えていくきっかけになるのではないだろうか?
まとめ:セロトニンは「生きやすさ」の鍵かもしれない
「何もできない…」と思う日こそ、脳が静かにSOSを出しているサインかもしれない。
でも、セロトニンという“気分の土台”をほんの少し支えてあげることで、世界の見え方が変わることもある。
大切なのは、「頑張ること」よりも、「整えること」ではないだろうか?
暑すぎる夏のなかでも、自分をいたわりながら、ほんの少しずつ「自分を豊かにする習慣」を取り戻していこう。
生きづらい毎日に、やさしい光が差し込むような、そんな夏でありますように。
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