家にいるのに、なぜか休んだ気がしない。
休日の夜になってから、「今日はいったい何をしていたのだろう」と考えることが増えた。
どこかへ出かけたわけでもない。重労働をしたわけでもない。
それなのに、体力とMPだけはきっちり減っている。
最近の僕は、家からあまり出なくなった。
家が好きなのだから、それ自体は別にいいと思っていた。
家にいればお金もそれほど使わないし、人混みにも遭遇しない。
大変合理的である。
ところが、家にいても全然休めていない。
原因を考えてみると、僕の家がいつの間にか
「休む場所」ではなく、「作業と刺激を受け続ける場所」
になっていたことに気づいた。
主な原因は、AIとショート動画である。
そこで今日は思い切って、パソコンを家に置いたまま図書館へ来た。
この記事では、家にいても休めなくなった理由と、自宅をもう一度休める場所に戻すために試している対策をまとめたい。
家にいるのに疲れるのは、何もしていないからではなかった
家にいる日は、本人としては休んでいるつもりである。
ソファに座り、パソコンを開き、少し作業をする。
疲れたらスマホを見て、また気になることを思いついたらパソコンへ戻る。
これを何度か繰り返しているうちに夜になる。
大きな仕事はしていない。
しかし、脳は一日中、小さな判断を続けている。
- このアイデアを試すか
- AIに何を頼むか
- この動画を最後まで見るか
- 次の動画も見るか
- 今から作業を続けるか
一つひとつは大したことではない。
だが、小石でも一日中投げつけられれば、こちらもそれなりに疲れる。
僕は家で休んでいたのではなく、
ずっと小さく反応し続けていたのだと思う。
原因1:AIが便利すぎて作業を終えられない
AIがすごすぎる。
これは褒めているし、同時に少し困ってもいる。
以前なら、「やりたいけれど面倒だから、また今度にしよう」で終わっていたことが、
AIを使うとその場で始められる。
コードを書いてもらう。
アイデアを整理してもらう。
文章を直してもらう。
エラーが出たら相談する。
こちらが少しくらい疲れていても、AIは元気である。
深夜になっても眠そうな顔一つしない。
たいへん頼もしいが、相棒としては体力差がありすぎる。
Codexが作業を進めていると、僕も画面を見ていなければいけない気持ちになる。
自分はほとんど何もしていないのに、なぜか仕事中のような緊張感だけが残る。
つまり僕の場合、AIによって作業が楽になった結果、
作業を終える理由までなくなってしまったのである。
昔なら体力がゼロになれば作業は終わった。
今は体力がゼロでも、AIが続きをやってくれる。
こちらのMPまで使い切る、たいへん便利な仕組みである。
原因2:ショート動画を見ても休んだ気がしない
AIで疲れたあと、僕はショート動画を見る。
休憩のつもりで一本見る。
すると次の動画が始まる。
さらに次の動画も始まる。
向こうが勝手に始めるので仕方がない、という顔をしながら、実際には僕がずっと見ている。
気づくと、かなり時間が経っている。
最近は一日に数時間見ていた日もあった。
問題は、三時間見ても「三時間遊んだ」という満足感がほとんどないことだ。
映画を一本見たなら、話の内容が残る。
ゲームを三時間したなら、何かしら進んだ感覚がある。
しかしショート動画の場合、何を見たのかほとんど覚えていない。
犬が何かをしていた。
誰かが何かを食べていた。
知らない人が怒っていた。
それくらいしか残っていない。
AIは僕を働かせ、ショート動画は僕を停止させる。
方向は正反対なのに、どちらも僕から休息を奪っている。
家にいても休めない僕が試している対策
原因がわかったところで、家をもう一度休める場所にするための対策を考えた。
大切なのは、意志の力だけに頼らないことだと思う。
僕の意志は、夜になるとだいたいどこかへ帰る。
1.パソコンを持たずに外へ出る
まず、家からパソコンを持ち出さずに外へ出ることにした。
パソコンを持っていると、使っていなくても「せっかく持ってきたのだから開いたほうがいいのでは」と思ってしまう。
道具を持っているだけで、作業の予定まで背負っているような気分になるのである。
そこで図書館、散歩、喫茶店などへ行くときは、パソコンを置いていく。
スマホは持つが、できればカバンの中に入れておく。
外へ出る目的は、何か立派なことをするためではない。
何もしない時間を、家の中以外にも作るためである。
2.使わなければ損だと思うサブスクを整理する
サブスクは便利だが、契約していると「使わなければもったいない」という気持ちが出てくる。
動画、ゲーム、AIなど、月額料金を払っているサービスが増えるほど、
こちらには利用する義務があるような気がしてくる。
もちろん誰からも強制されていない。
自分で契約して、自分で勝手に追い詰められている。
そこで、最近あまり使っていないものや、惰性で開いているサービスは一度解約することにした。
また使いたくなったら、再契約すればいい。
サブスクとの別れは、永遠の別れではない。
3.外出の予定を週に2回だけ入れる
僕は約束を守る系の人間なので、予約や予定を入れると外へ出られる。
自分との約束はかなり簡単に破るが、店や他人との約束になると急に真面目になる。
そこで、図書館へ行く日、モーニングを食べる日、散歩する時間などを、先に予定に入れることにした。
ただし、予定を入れすぎると今度は予定から逃げたくなる。
そのため、まずは週に2回程度にとどめたい。
人間はなかなか面倒である。
予定がなければ出かけず、予定が多ければ嫌になる。
4.AIを使う時間に終了時刻を決める
AIは「使い始める時間」よりも、
終わる時間を決めるほうが大切かもしれない。
たとえば、夜9時以降はAIを開かない。
あるいは、一日に一回「今日はここまで」とメモを残して終了する。
AIとの作業は、途中で止めても次の日に再開できる。
それなのに僕は、毎回すべてを今日中に解決しようとする。
問題が一つ解決すると、次の問題が見つかる。
これを繰り返していると、終わりなど永久に来ない。
そこで、作業の最後に次の一手だけを書いておく。
次回はこのエラーを確認する。
これだけ残しておけば、脳が「忘れないように考え続けなければ」と頑張る必要が少なくなる。
5.スマホを休憩道具にしない
今までの僕は、疲れたらスマホを見ることを休憩だと思っていた。
しかしスマホを見ると、脳にはさらに情報が入ってくる。
体は止まっていても、頭は全然止まっていない。
そこで、スマホ以外の休憩候補を先に用意しておくことにした。
- 温かい飲み物を飲む
- ベランダや外で少し風に当たる
- 紙の本を数ページ読む
- 音楽を一曲だけ聴く
- 五分だけ横になる
- 犬や猫のことを思い出す
最後のものは休憩になっているのか少し怪しいが、ショート動画を三時間見るよりは健康的だと思う。
6.スマホをすぐ触れない場所に置く
「見ないように頑張る」より、少しだけ面倒にしたほうが効く気がする。
寝室には持ち込まない。
充電場所を机から離す。
ショート動画のアプリをホーム画面から外す。
通知を切る。
アプリを削除するほどの決意がなくても、指が反射的に開くまでの手順を一つ増やすだけで、意外と立ち止まれる。
僕の自制心を強くするより、誘惑のほうを遠ざける。
こちらのほうが話が早い。
外へ出ることは、家を休める場所に戻すためなのかもしれない
僕はずっと、家が好きだから家にいれば休めると思っていた。
しかし実際には、家でAIを開いて作業をし、疲れたらショート動画を見て、また思いついたことをAIに相談していた。
家は休む場所ではなく、終わりのない作業場になっていた。
だから、家から出る。
何か大きな経験をするためでも、意識の高い休日を過ごすためでもない。
家をもう一度、安心して何もしない場所に戻すためである。
パソコンを置いて外へ出る。
AIを閉じる時間を決める。
ショート動画以外の休み方を用意する。
こういう小さな仕組みをいくつか作らなければ、便利なものは際限なく僕の時間へ入ってくる。
便利なものを全部捨てる必要はない。
ただ、便利さに一日中付き合う必要もないのだと思う。
そう考えながら、今日はパソコンを家に置いて図書館へ来た。
なお、図書館でもこの記事のことをずっと考えている。
今のところ、完全には休めていない。


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