「やらなきゃいけないことはあるのに、どうにも気分が乗らない…」そんな経験、誰しも一度はあるだろう。特に30代以降、体力の低下や心の余裕のなさから、ちょっとした作業でさえ重たく感じるようになる。
かくいう僕自身も、基本的に“できる限り体力は使いたくない”と思っている人間だ。それでも、フリーランスでやっている以上、仕事は待ってくれない。やる気が出ないからといって、手を止めるわけにはいかないのだ。
そんな僕が編み出したのが、「脳をだます」という発想。つまり、“やる気”ではなく“錯覚”で作業を始めさせるというアプローチだ。
脳は案外、単純だ
人間の脳は合理的なようでいて、実は驚くほど簡単に錯覚に引っかかる。気分が乗らないときも、やりたくないと思っているのは“意識”だけで、ちょっとした仕掛けで手は動き出すことがある。
ここでは、そんな「脳をうまくだます小ワザ」を7つ紹介しよう。
1. 「5分だけやる」と宣言する
「全部やらなきゃ」と思うから重くなる。ならば、「とりあえず5分だけ」と言い聞かせてみるといい。
不思議なことに、始めてみると意外と手が進む。これは脳が「少しだけなら負担じゃない」と判断するからだ。始めるハードルを下げることが、結果として作業時間を伸ばすことにつながる。
2. あえて“片手間モード”で取りかかる
「全力を出すぞ」と意気込むと気が重くなるものだ。そんなときは、“ながら作業”風に始めてみるというのも一つの手だろう。
たとえば、カフェ音や環境音を流しながら、リラックスして着手する。すると脳は「これは気軽な作業だな」と錯覚する。結果的に集中状態へとスムーズに移行できることがある。
僕自身だとYoutubeを聞き流しながら作業することもよくある。ぜひ試してほしい
3. 「報酬」を先にチラ見せする
作業が終わった後に“自分へのご褒美”を設定する人も多いが、実は報酬は先に見せたほうが効果的な場合がある。
たとえば、「終わったらあのアイスが食べられる」と目の前に置いておく。視覚刺激として脳が先取りで満足感を得ることで、やる気スイッチが入りやすくなる。
4. 「場所」を変えるだけで脳はリセットされる
同じ空間にずっといると、やる気が鈍ってしまうことがある。そんなときは、場所を変えるだけで驚くほどリフレッシュできる。
僕の場合、自宅から徒歩5分のコワーキングスペースやファミレスに移動するだけで、脳が「今は仕事の時間だ」と錯覚してくれる。
5. 「着手しただけでOK」と自分に許す
「完璧にやらなきゃ」と思うから、始められないのではないだろうか?着手=成功と自分に言い聞かせてみてほしい。
今日やるべきことを“とりあえず触った”だけでもOKとすることで、心理的なハードルがぐっと下がる。
6. 自分の作業を実況中継する
これはSNSや日記でもいい。「今から○○を始めます」と書くだけで、見えない他者の目が働き、作業が止まりづらくなる。
他人の目があると、自然と「ちゃんとやらなきゃ」とスイッチが入るのだ。これは“社会的圧力”をうまく利用した方法と言える。
7. タスクを“ゲーム感覚”にする
チェックリストを作って「〇個クリアしたら休憩」といったゲーム要素を加えるだけでも、脳は前向きになる。
僕はタイマーを15分にセットして、1ターンごとに達成感を得る「ポモドーロ風集中法」をよく使っている。
まとめ:やる気に頼らず、脳を動かせ
「やる気が出ないときは、作業なんてできない」…そう思ってしまいがちだが、それは“気分”にすぎない。
むしろ、脳の錯覚や仕組みを利用することで、気分に左右されず手を動かせるようになるのだ。
完璧じゃなくていい。気合いもいらない。ただ、小さな“だまし”を積み重ねるだけで、やるべきことは自然と終わっていく。
今日もまた、「ちょっとだけやってみるか」と、自分の脳を軽くだましてみてはどうだろうか?
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